顎関節症やTCH(歯列接触癖)にボツリヌス治療? 歯科でできる新しいアプローチとは
皆さんこんにちは。
ひたちなか市の歯医者【あおば歯科クリニック】です。
「口を開けると痛い。」
「あごがカクカク鳴る。」
「無意識に歯を食いしばってしまう……。」こうした症状でお悩みの方はいませんか?
実はこれらは、顎関節症やTCH(歯列接触癖)の代表的な症状です。
ストレス社会と言われる現代では、これらの症状を訴える患者様が増えており、歯科でもさまざまな対策が行われています。
近年注目されているのが、ボツリヌス注射による顎の筋肉へのアプローチです。
そこで今回は、歯科におけるボトックス治療についてお話させていただきます。
顎関節症とTCH(歯列接触癖)ってどんな症状?
顎関節症とは?
顎関節症とは、あごの関節やその周囲の筋肉に不調が生じる状態のことをいいます。
代表的な症状は以下のとおりです。
・口を開けるとカクカク音がする
・口が開きにくい
・口を開けた時や噛んだ時のあごの痛み
原因は様々で、噛み合わせのズレや食いしばり・歯ぎしり、ストレスなどが関与しているといわれています。
TCH(歯列接触癖)とは?
TCHとは、無意識に上下の歯を軽く接触させ続けているくせのことです。
食事や会話以外の安静時には、通常、上下の歯はわずかに離れているのが正常な状態です。
しかし、歯と歯が歯を噛みしめていない程度でも、長時間歯が触れている状態が続くと、顎関節や咀嚼筋に負担がかかり、顎関節症を引き起こす原因になります。
ボツリヌス注射で筋肉の緊張を緩和
ボトックスとは、ボツリヌストキシンという成分を筋肉に注射することで、その筋肉の動きを一時的に弱める治療法です。
美容の分野でしわの改善に使われるイメージが強いですが、近年では医療目的でも広く使われています。
歯科におけるボツリヌスの活用
咬筋(こうきん)や側頭筋などの過緊張を緩和する目的でボツリヌスを使用します。
ボツリヌスを注射することで、以下のような効果が見込めます。
・食いしばり・歯ぎしりの軽減
・咬筋が発達することによるエラ張りの改善
・筋肉性の痛みによる顎関節症の症状の緩和
顎関節症やTCHによって過剰に働いてしまっている筋肉に対してボツリヌスを注射することで、筋肉の活動が抑えられ、症状の緩和が期待できます。
ボツリヌス治療の流れ
STEP1 問診・診断
顎関節症やTCHの有無、筋肉の状態をしっかり評価します。
STEP2 治療計画の説明
適応がある場合、ボツリヌス治療のメリット・デメリットを丁寧にご説明します。
STEP3 ボツリヌス注射
数分で完了する施術で、痛みはごくわずかです。
STEP4 経過観察
通常は2〜3日後から効果が現れ、1〜3ヶ月ほど持続します。
効果を持続したい場合には、必要に応じて定期的な注射を行います。
ボツリヌスは対症療法のひとつ
ボツリヌス治療は、あくまで顎関節症やTCHに対する「対症療法」です。
根本的な原因に対しては、以下のようなアプローチも並行して行う必要があります。
・スプリント(マウスピース)治療
・噛み合わせの調整
・ストレスケアや生活習慣の見直し
・意識的に歯を離す習慣づけ(TCH)
<よくあるご質問>
Q1 保険は適用されますか?
顎関節症やTCHに対するボツリヌスは保険適用外(自費治療)となります。当院では1回20000円(税別)です。
Q2 ボツリヌスの副作用はありますか?
副作用は少ないですが、一時的な違和感や内出血が起こることがあります。
顎関節症やTCHでお悩みの方はあおばデンタルクリニックへご相談を
「ずっと続くあごの違和感」
「歯がすり減ってきた」
「エラが張ってきた気がする」
これらの症状がある方は、TCHや咬筋の緊張が関係している可能性があります。
当院では、歯科医師によるボツリヌス治療とともに、TCH改善のための生活指導も行っております。
症状を放置せず、まずはお気軽にご相談ください。